ねがい

願のもん(人)は筆が立つ

 両津港から海岸線を約35分北上すると、やがて見えて来るのが二ツ亀。その次に大野亀が迎えてくれる。願集落に入るとまず左手側にかつての分校跡があり、その先右手側には石動神社が集落を見守るように構えている。昔から願いのもんは筆が立つと言われるように、明治の後半~大正年間の願の青年たちの勉強ぶりは有名であった。地元のお堂に昼夜集まり、互いに競い合ったと言われている。進学率も高かった。学ぶには困難な中からでも教育をして、身を立てさせようとする村人の意気込みが感じられる地域である。

全国的に知られている賽の河原や、カンゾウ祭り、そして最近恒例となってきた「冬の日本海に新年の願いを叫ぶ in 願」というイベントも人気があるようだ。

大野亀カンゾウ祭り
大野亀と願集落
海岸上空から見た賽の河原
二ツ亀の遠景
上空から見た二重平
総人口
41名
男性人口
23名
女性人口
18名
世帯数
16件

フォトギャラリー@願

大野亀カンゾウ祭り
大野亀と願集落
海岸上空から見た賽の河原
二ツ亀の遠景
二重平

願のお祭り情報

佐渡カンゾウ祭り

 観光と地域活性化に向けた取り組みとして先代から続いている一大イベントである。回を重ねるたびに様々な問題や時代のニーズに対応しながら現在に至っている。佐渡市政になってから市の花として保護増殖が支援されると同時に島外ボランティアの協力も得られるようになった。内海府小・中学校の児童・生徒の活躍は代々この祭りの歴史に刻まれてきているが、時代の変化とともに新しい創作によって続いている。

大野亀

毎年6月の第2週の週末に祭りが開かれる。地域の人々の手により、大切に保護されているトビシマカンゾウの一大群落地である。5月下旬から6月中旬頃まで、黄色く染まった広い台地を散策できる。この地区は、村の娘と大蛇の恋の伝説が残る場所でもある。丘の上に立つと、広い日本海、そして隣に浮かぶ二ツ亀の遠景も楽しめる。

願の歴史・文化

賽の河原

村はずれの海岸遊歩道を北(二ツ亀方向)へ1km程歩いた場所にある洞窟。幼くして亡くなった子供たちの霊が行き着く場所として信仰されている。多くの石地蔵が安置されていて、地元の人により大切に守られている霊場である。

石動神社

1657年(明暦3年)能登石動山天平寺から分神、勧請。正月の祈祷。

願を楽しむ!

冬の日本海に新年の願いを叫ぶ in 願

1月下旬に、寒風吹きすさぶ海岸に立ち、思いのたけを思いっきり海に向かって叫ぼうというイベントが恒例になっている。参加者は海岸で思いっきり叫んだ後、地元の民宿で提供される海の幸をふんだんに使った手料理で、冷え切った体を温める。このコンテスト優勝者には、活アワビが贈呈される。

魚釣り

 藻浦地区から南方向へ続く入り組んだ海岸線(外海府海岸)が続いており、二つの海流と植物性プランクトンを多く含んだ奥山の清流とが相まって好漁場を育んでいる。二ツ亀付近から南の大野川下流域までを漁場とし、船釣りが盛んなところである。

  1. 第2階層
  2. 第3階層